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DELA N10

DELA ミュージックライブラリーの新製品「N10」の出荷が開始されました。

「N10」は、DELA R&D チームの最新の成果物であり、HDD 搭載機として最高を目指した製品です。
※同時発表した「N100」に電源ユニットを足したもの、ではありません。

開発の背景

DELA N1A、N1Z は、ハードウェア的には入出力ポートをフルに装備したサーバーであり、駆動には高速大容量でかつ高品位の電源が必要です。これを充足するために開発したのが「メルコクリアダイナミックパワーサプライ」という、上質なスイッチング電源にコンデンサ・バンクを組み合わせたシステムです。
ハイエンドの世界でも、DELA 以外にもスイッチング電源のシステムは数多く存在します。

 

一方で、オーディオの世界ではリニア電源を好む方も多く、他ならぬ DELA 開発チームでも、リニア電源への取り組みに対するモチベーションは常にありました。

リニア電源採用への壁

N1Z 開発時にもリニア電源は検討されていますが、前述の理由で搭載していません。つまり、リニア電源を製品採用するには、「1.リニア電源を開発する」だけでなく「2.リニア電源に合わせて本体部分を開発する」の両方を実現する必要があります。 

 

リニア電源の新規開発においては、これまでのノウハウを活かし、最新の国際規格での要請を充足しつつ、性能を追求。N1に近いスリムでコンパクトなサイズと高性能を両立しました。

また、ヘッドユニット部もリニア電源で駆動することを前提に、基板の入出力を減らし再設計しています。

3TB ハードディスクドライブ

ディスクドライブについては、SSD も含めた選定を行った結果、 2.5" 3TB HDD を搭載しました。

 

DELA の USB HDD「E100」を体験された方はお気づきだと思いますが、N1ZS/2A 以降の DELA 製品では HDD の騒音を抑える「HS-S2」 機構を採用しています。

 

これらの組み合わせにより、品質、静寂性と大容量を両立しました。


D10 準拠の筐体

N10の筐体仕様は、2018年3月発売と同時に完売となったDELA CDドライブ「D10」に準じています。

5面をアルミで仕上げ、底面は2mm厚鋼板を採用しています。

 フットはTAOC社製鋳鉄インシュレーターで三点支持としています(事故防止のため後方左右にも補助脚があります)

 

N1Z シリーズと違い、前面(右下)にもUSB端子があり、アップデート、バックアップなどに活用できます。

Neutrikコネクタ採用DCケーブル

電源ユニットとヘッドユニットの間は、専用のケーブルで接続します。

 

ケーブル長は50cm程度ですので、基本的には電源ユニットとヘッドユニットは並べる・重ねるという形でご使用いただきます。離れた場所に置くようなことはできません。また、並べる場合はヘッドユニットは製品写真通り右側に配置します。

N1ZSとの違い

N1ZSはSSDによる安定したデータ伝送を核に、トータルでの調整を行っています。たっぷりなエネルギー感と、情報量の多い表現をねらっています。
N10はリニア電源によるローノイズ設計を核に、トータルでの調整を行っています。アナログ的な癖のない音像に加え、奥行きが深く、解像度に優れた表現をねらっています。

その他

  • 電源は、ヘッドユニット側のスイッチで入切することができます。電源ユニット側には電源スイッチはございません。
  • N1相当のバックアップ・復元機能も搭載されています。N1でバックアップした楽曲をN10に復元することもできます。
  • N1同様、LANポートは2つ搭載されていますが、ポートLEDは省略されており、LED制御機能はありません。一方で、PLAYERポートをオフにする機能が新たに追加されています。
  • 電源LEDの輝度調整機能はありません。