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DELA S1

限定モデルだった S10 に代わる DELA ネットワークスイッチのハイエンドモデルとして DELA S1 を受注開始しました。

N1 同様、新たにフルサイズデザインとなった筐体をはじめ、電源、基板を一新し、SFP+ を4ポート、RJ-45を7ポート装備したリファレンスモデルです。

動画も作成していますが、製品化に至る経緯についてご紹介します。 

DELA プロジェクトとスイッチ

BSL-WS-G2108M/A (2013)
まだDELAブランドが生まれる前の2013年。ネットワークオーディオにおけるスイッチの支配力に注目し『BSL-WS-G2108M/A』 というモデルを推奨モデルとして製品化しました。

BSL-WS-G2108M/A は8ポートモデルでUSB電源供給も可能、IECインレット装備という、現在においても魅力的なパッケージでした。

 

DELA N1Z HA-N1ZS10 (2014)
2014年、DELA N1Zには画期的な「PLAYERポート」を搭載。

オフ可能なライトパイプ式LEDのLAN端子、ノイズフィルタや自動巻式パルストランスなど、先進的な技術を採用し、ハブ機能を合わせ持つことでネットワークプレーヤーの性能を引き出すことに成功しました。

 

 


BS-GS2016/A(2016)

2016年当社が発足した年に発売した、後継の BS-GS2016/A

サイズが大きくなり、USBはなくなりましたが、16ポート対応のモデルの上段をオフにして8ポートとして使うというアイデアと、当時としてはかなり先進的なSFPポート2ポート搭載という仕様で、現在においても人気製品のひとつです。

 

DELA S100(2019)、S100/2(2022)
これらの製品の好評を受け、DELA ブランドの最初のスイッチとして製品化したのが2019年発売のS100です。S100では、SFPポート搭載に加え、LEDの消灯機能や、4ポートを減速し100Mbpsとした構成で話題となり、S100を契機としてネットワークオーディオ用スイッチが他社からも続々登場することとなりました。

S100は2022年にS100/2としてアップデートされ、ポート構成の仕様を変更しています。


DELA S10 (2020)

2020年には、50台限定モデルとして「S10」を商品化。『N10』からのフィードバックを受け、筐体や電源を『N10』相当の、5面アルミ筐体とし、専用DCケーブルでアナログ電源ユニットと接続する2筐体分離型としたものです。

 

このように我々は11年にわたり良いスイッチを見極め、研究し、平行するミュージックライブラリの開発からのフィードバックを続けてきました。そして、S100/S10 は日本をはじめ各国でレビューを受け、高い評価を継続的に受けてきたのです。

S1 について

今回の S1 は DELA 10年の技術の集大成として、価格制限なく「理想的な構成」を目指して製品化しています。

 

基本的には、現在でも好評を得続ける『N1』を継承する一体型のフルサイズ新筐体を採用し、『S10』ではできなかったことを形にしています。

 

 

 


前面には11あるポートを制御するためのボタンがあります。

このボタンで、いつでも、だれでも簡単に、各ポートのオフをしたり、速度制限をしたりすることができます。使わないポートをオフにする部分は『BS-GS2016/A』から、速度制限の部分は『S100』から継承しています。固定的にしたり、複雑な画面で設定したりなどではなく、誰でもボタンで操作できることを大事にしています。 

この、ポートの制御による音の変化を楽しめるというのが『S1』の大きなトピックのひとつです。

 

SFP+のポートは過去のモデルの倍、4ポート搭載しています。

これは、SFP搭載のネットワークプレーヤーやミュージックライブラリが登場してきていることを受けたものです。もちろん、DELA の SFP+ DAC ケーブル『C1』や光接続化オプション『OP-S100』での活用を想定しています。

 

RJ-45のポートはリアパネル幅一杯の7ポート。すべて『N1』『N5』でも用いたNeutrik社製の堅牢なポートを採用しました。

 

計11ポートすべてのリンク状態はリアのLEDで確認できますが、これは確認後は点滅しないようにボタン押下のみで設定できるようになっています。ここは『S100』『S10』の機能を継承しています。

 

新設計のメイン・ボードには『N1』『N5』を継承した低位相ノイズのクロックを搭載。BNC端子を介して、10MHzのオーディオ用外部クロックとの接続にも対応しました。

 

リアパネルには USB電源端子も設け『S1』のクリーンな電源でWi-Fiアダプタなどのネットワーク機器を駆動できるように準備されています。これは初代『N1Z』からの継承です。

 

電源はアナログ電源を内蔵し、整流回路を経て供給する『N1』相当のものとしています。

 

フルサイズシャシーは底板にステンレス厚板を採用。低重心デザインとし、ネジ穴のないトップカバーやコーナー部などアルミ削り出し部材を多用しています。これらも『N1』相当のものとしています。

 

このように、S1 はストリーミング時代を見据え、これまでの DELA のスイッチに関する10年以上の技術とノウハウを結集して開発したリファレンスモデルです。

 

店頭試聴会や自宅試聴受付など、品質と機能をご体験いただける機会を継続的に準備していきますので、ぜひ S1 をご体験ください。